英検とは?
英検(実用英語技能検定)は、公益財団法人日本英語検定協会が実施する英語技能検定です。
英語に関連する検定としては日本では最も長く行われています。
5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級が設定されています。
一次試験は筆記試験とリスニングテストが行われます。
最も受験者数が多い2級では、短所、長文の語句空所補充が26問、長文の内容一致選択が12問、
英作文が1問、リスニングが30問です。英作文以外は4肢選択問題です。
5級・4級は一次試験のみで合格の判定が行われます。
その他の級は一次試験者を対象に、二次試験として面接委員との英語による面接試験が行われます。
受験する層は主に、中学生、高校生が志願者全体の7割を占めています。
受験する目的は、高等学校や大学への入学試験において、取得級に応じて合格判定で優先されたり、
入学後に英語科目の単位として認定されることがあります。
点数の目安としては、最も受験者数が多い2級では、正答率61%以上が合格圏内です。
受験に至った経緯
私は学生時代から英語の科目が好きでした。
通っていた中学校が英検の準試験会場であったので、
英語の先生からの勧めもあって積極的に受験をしていました。
中学2年で英検4級、中学3年で英検3級を取得しました。
このときまでは、ただ単純にトントン拍子で合格できたことが気分がよかったこと、
英語の合格証書がカッコよかったのが印象にありました。
高校に入学してからも、卒業までに英検2級を合格することを目標に勉強をしました。
このころから将来を見据えて、英検2級が求められるレベル高校卒業程度の学力を、
卒業後も証明する資格が必要だろうと思ったのが受験の動機です。
英検2級試験勉強を始める前の私の学力
英検4級・3級は特に試験対策をせずに本番にのぞみましたが、一発合格をすることができました。
英検2級を受験するにあたって、初めて参考書を買って試験対策をしました。
3級と2級のレベルの差が大きいことは噂では聞いていましたが、
実際に過去問題を解いてみると、正答率が6割以上必要であるにもかかわらず、
実際には5割しか解くことができませんでした。
得意分野は、単語、長文、英作文です。
3級の必要最低語彙数1350に対し、2級は4000です。
試験時間も3級の75分に対し、2級は110分です。
3級の倍以上の必要語彙数ですが、得意分野ということもあり、
筆記の大部分は普段の学力で十分カバーすることができました。
苦手分野は、リスニング、スピーキングです。
これは英語の授業が始まってからずっと苦手としておりました。
それにもかかわらず、学校の英語の試験のが常に90点以上あったのは、
リスニングの配点が少なかったことによるものです。
当時から、記述式は満点、リスニングはほぼ0点に近かったです。
そして、英検2級でもリスニング力の無さが災いして、
合格圏内の実力はありませんでした。
合格するための勉強法
英検2級を合格するために、取った対策は①単語(空所補充)問題は必ず全問正解する、
②リスニングは30問中、10問は正解する、ことにしました。
今まで通りに、記述式を確実に点をとる作戦を基本として、
合わせて、リスニングのレベルアップを目指しました。
受験勉強期間は、高校2年の10月から受験月の1月中旬のおよそ3ヶ月、一日1時間です。
単語対策は、単語帳の英語の例文を読むだけです。
寝る前の15分の読める分だけひたすら声に出して読み上げます。
単語帳は左ページに10語分の単語の意味や英語の例文、
右ページに例文の日本語訳や補足、類似語が書いてあるものです。
右ページの内容は、試験直前以外は一切目を通さず、
この左ページの英語例文だけを読みました。
早口で一気に読み上げるので、
3日で単語帳を一周してまた頭から始める、の繰り返しでした。
基本的に私の英語の勉強方法は、中学・高校の6年間通して、
試験範囲の教科書のページを5回程繰り返し読むだけで、
偏差値も常に60程度はありましたので、
今回も疑うことなくこの勉強法で行いました。
課題はリスニング対策でした。
ほぼ外国人が話していることが分からない、というレベルでしたが、
過去問題で自分なりに分析をした結果、
リスニングの会話部門のみ対策を行うことにしました。
リスニングはすべて4肢選択問題で大きく二つに分けて、
<会話の内容一致選択>と<文の内容一致選択>があります。
後者の<文の~>は1分近く流れ続ける英文を聞き取るもので、
ただでさえリスニングが不得意であるので、最初の数秒でつまずいてしまい、
結局全文の内容どころか、テーマすら分からない、というのが決まりのパターンでした。
冒頭に紛らわされずに最後まで聞き取る力をつける勉強方法もありますが、
リスニング問題は全部で25分あります。
先に行われる筆記問題85分から通して、
最後はへとへとになっている可能性が高いです。
一方で、前者の<会話の~>は、英文の流れる量が少なく、
選択肢自体の英文も短いので、選択肢に目を通しながら、
英文に耳を傾けることができます。
この英文の量が少ない会話部門に重点を置くことにしました。
会話の中でも、自分なりに聞き取りやすいと思う、
天気や家庭の内容を繰り返しCDを聞いて、
よく出る単語や会話のパターン(家庭なら宿題系が多い)を声に出して何度も勉強しました。
逆に道案内や駅のアナウンスなど自分にとってハードルが高いものは、
途中で厳しいと思ったら、その問題は諦めて、
次の得意な会話問題の選択肢を先に読む対策をとりました。
合格に至った経緯
試験を終えた結果、一次試験はなんとか1発合格をすることができました。
試験前に予想していた通り、ほぼ筆記問題を9割以上の正答率で終えました。
目標はこのような結果になりました
①単語の空所補充20問全問正解→19問正解、
②リスニング30問中10問正解→5問正解
二次試験はやはり、聞き取りの力が十分でなく、
面接委員の質問がほぼ聞き取れず、一度目は不合格でした。
しかしこれは、リスニングの苦手意識からくる緊張によるものでした。
二次試験のレベルは易しいものだと自分に言い聞かせて、
難しくとらえようとしないで、ごくシンプルなやりとりをすることを心掛けて試験にのぞみ、
一次試験免除出願を利用して、2回目に合格しました。
終わった感想として、2級まではこの筆記重視の対策をとることができるものの、
準1級やTOEIC取得を目指すのであれば、
リスニングの勉強を中学レベルまで遡って勉強しなおす必要があると改めて痛感しました。
合格したその後
大学卒業後新卒で、小さな会社ですが、輸入商社に5年間勤務致しました。
本当に小規模なので、輸入・輸出手続きから海外とのメール、
海外送金、原価交渉まで1人で幅広く担当して、多くの経験を得ることができました。
入社の応募条件が英検2級取得でした。
実は大学在学中、英検準1級を3回受験しましたがいずれも一次試験で不合格でした。
高校受験のレベルまでは努力してリスニング力を強化することができましたが、
準1級の合格レベルはさらに厳しく、断念をしました。
しかしながら、応募条件をみてすぐに手をあげることができ、
好きな英語を使って仕事をできたことは、高校入学時に客観的に能力が認められる
英検2級を目指したからだと思います。
早期に得意分野の資格を取ることは、
将来のキャリアプランニングに有利になることもある、と改めて思いました。