自由の女神の概要
アメリカ合衆国独立100周年を記念して建てられた銅像です。右手には純金のたいまつ、左手には独立記念日の刻まれた銘板を持ち、足元には引きちぎられた鎖と足かせがあり、自由と民主主義の象徴となっています。また、女神の冠の七つの突起は、七大陸と七つの海を示していると言われています。王冠部分は展望台となっており、エレベーターでのぼることができます。
自由の女神の歴史
アメリカ合衆国の独立100周年を祝い、フランスの法学者であり政治家のエドゥアール・ド・ラブライエが南北戦争で苦しんでいたアメリカに両国の友情の証として寄贈を提案しました。設計は1874年にフレデリク・バルトルデイに依頼されましたが、エッフェル塔で知られるギュスターブ・エッフェルも関わっています。像のデザインはウジェーヌ・ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」とバルトルデイの母親をモデルにしています。1878年にはパリ万博に完成頭部を展示し、寄付金を集めました。像は、ニューヨークのリバティ島に置かれています。
1924年にアメリカ合衆国国定記念物、1966年にアメリカ合衆国国家歴史登録財、1984年に世界遺産に登録されました。
自由の女神の大きさと色
自由の女神は非常に大きな像です。全長は93m、重量は255トンもあります。
現在はよく知られているように緑色をしていますが、寄贈された際は銅色でした。これが、海岸に設置されているため酸化し、緑色になってしまったのです。
自由の女神への行き方
自由の女神はニューヨーク・ハーバーの中央に位置するリバティ島に立っています。リバティ島には、マンハッタンの南端、バッテリーパークからフェリーで渡ります。フェリー乗り場にチケット売り場もあるのですが、季節や時間によって、かなり混雑しますので、余裕をもった計画が大事です。
料金は大人7ドル、小人3ドルです。片道15分ほどで着きます。フェリーからの自由の女神も絶景ですので、カメラの準備をお忘れなく。
自由の女神の見学方法
基本的なフェリーチケットでリバティ島とエリス島へ行くことができます。
自由の女神の冠に行きたい方は、王冠、台座を含めた自由の女神の全てが見学できるチケットが必要です。こちらは公式サイトからのオンライン予約となり、かなり人気ですので、数か月前からの予約が必要になります。
予約は大変ですが、自由の女神の王冠からの景色は最高の思い出になる事間違いなしです。
また、リバティ島では日本語音声ガイダンスを無料レンタルすることができます。英語が苦手な方でも問題なく見学できるようになっています。
ガイダンスに従って歩くことで、かなり有効的に見学ができ、またアメリカの歴史や自由の女神について学ぶことができます。
音声ガイドを元に見学を満喫したら、写真撮影を楽しみましょう。普段なかなか見ることのない自由の女神像の後ろ姿や下から見上げた姿なんかもオススメです。
もちろん、遠目から全身を撮影したり、綺麗な海を楽しんだりと見どころ、撮影スポットも満載です。
エリス島へも行ってみましょう。
フェリーチケットでエリス島にも行けます。エリス島には移民博物館があります。この博物館が示す通り、エリス島は「移民の島」として知られています。現在のアメリカの40%にあたる祖先がここから入国したと言われています。
多民族国家アメリカのルーツを知る良い機会にもなるでしょう。博物館内はとても広々としたつくりになっており、小さなお土産物屋もあります。
9.11の影響
2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件ではこの自由の女神も標的になるという噂もありました。そのため2001年9月12日から2004年7月4日までリバティ島への上陸が禁止されていました。2004年8月に台座頭部の内部までの公開が再開され、安全上の理由より頭部の展望台の再開は見送られていましたが、2009年7月4日、アメリカ合衆国独立記念日に合わせて、入場制限付きながら、頭部の展望台は再開されたのでした。
まとめ
若者があこがれる町ニューヨーク。そこから行ける世界遺産の自由の女神はアメリカ合衆国の歴史や、文化、特徴を知るうえで外せない場所ではないでしょうか。
私はかつて、モニュメントを前にこんなにも感動を覚えたことはありません。自由の女神に関しての情報を沢山もって観光に行ったわけではないですが、自由の女神そのものがすべてを語ってくれるような気がします。そして移民の島であるエリス島のすぐ横で迎え入れてくれているところがまた素敵ですよね。ちなみにニューヨークの夜景観光スポットであるエンパイアステートビルからも遠目にリバティ島を見ることができます。夕方の夕日でオレンジ色に染まったリバティ島もまた美しいです。アメリカに行って、ニューヨークで遊ぶと、もっともっとアメリカ合衆国が好きになるはずです。そしてその歴史や背景を知りたくなると思います。その第一歩として自由の女神に会いに行くという具合も良いでしょう。