「シドニー・オペラハウス」 真っ白な屋根が特徴的なシドニーのシンボル!

苦労の末の完成

オーストラリア一の規模を誇る大都市であるシドニーにある有名な建築物と言えばまず、オペラハウスが思い浮かぶという方は多い事でしょう。海に浮かぶヨットの帆や、貝殻をイメージさせるそのユニークなデザインはどこから見ても美しく、見る人を魅了します。
このオペラハウスの建築計画が浮上したのは1940年代の事でした。発案したのはオーストラリアの有名音楽院の校長先生だった方で、当時十分な広さと多くの観客を収容する事のできるコンサートホールなどがシドニーにはほとんどなかったため、その建設を求めて自ら政治家に発案したと言われています。何年にも及ぶ苦労の末に、ようやくシドニーのあるニュー・サウス・ウェールズ州の首相の同意を得られたのは1950年代になってからの事でした。デザインは公募され、200案を超える応募の中からデンマークの建築家であったウッツォン氏によるデザインが選ばれます。工事自体は1959年に着工しましたが、当時としては非常に斬新なデザインであったオペラハウスの工事は困難極まるものでした。工期が予定していたよりも長くなる事によって、建築にかかる費用も莫大になり、建築家と実際に工事を行なう者の間にも軋轢が生じてしまいます。ウッツォン氏は、予算の問題などで揉めた末に工事の途中でデンマークへ帰ってしまいオーストラリアには二度と行く事はなかったそうです。様々なトラブルがあったオペラハウスの建築でしたが、ようやく完成したのは工事開始から14年が経過した1973年の事でした。
建築物としての特徴としては、建物をしっかりと支えるために海の深くまで杭が打たれている事、またオペラハウスのシンボルとも言える白い屋根にはスウェーデン製のタイルが使われている事が挙げられます。このタイルには汚れがつきにくい特殊な加工が施されており、それによって真っ白な美しさが際立った屋根になっているとも言われています。なんと、オペラハウスが建てられてから今まで、清掃されたのはほんの数回だけなのだそうです。

世界遺産へ

このシドニー・オペラハウスが最初にユネスコ世界遺産に推薦されたのは1981年の事でした。オペラハウスからも見渡せるシドニーのもう一つのシンボル、ハーバーブリッジなども含めた一帯を世界遺産に登録を目指す、という事だったのですが残念ながらこの時にはイコモスが登録に消極的であったためにオーストラリア政府は推薦を取り下げてしまいます。それでも世界遺産への登録を目指したいという思いから再挑戦いた2007年、その創造的なデザインが評価されついに世界遺産へと登録されました。

見どころやポイント

オペラハウスはシドニーの海に面しており、フェリーやクルーズ船などからも見たりする事ができます。夜にはライトアップなどもされますので海から眺めるのも良いです。周辺にはおしゃれなレストランやお店もあり、シドニー市内では古く歴史のある地区であるロックスからもほど近い便利な場所にあります。シドニーの良さは大都市でありながら、徒歩で市内を回れるコンパクトな町並みだと私は思っています。オペラハウスも、最寄駅のサーキュラー・キーからほど近く、美しい景色と海を眺めながらぶらぶらと歩くには最適な上にオペラハウスの周りの遊歩道は一周回る事もできますので、写真撮影などを楽しみながら歩くのがおすすめです。
さて、オペラハウスの中には5つの劇場やホールがあります。一番大きなコンサートホールは2679席を擁しており、世界最大のパイプオルガンが設置されています。オペラハウスといっても、オペラだけが公演されているわけではありませんので、芸術鑑賞の初心者でも自分に合ったプログラムを見つける事ができるでしょう。シドニー交響楽団やその他のバレエなどの本拠地として利用されているだけではなく、コンサートなど様々なイベントが毎日上演されており、オーストラリア国内はもちろん世界中から多くの観光客が訪れている、まさにオーストラリアの芸術の中心地なのです。日本で見るよりもお手軽な価格で購入できるチケットもありますので、おすすめです。ちょっとおしゃれをして普段の生活ではあまり触れる事のできない本物の芸術を鑑賞する事は、一生思い出に残る体験となり私達の心をより豊かにしてくれるはずです。劇場などの他にもリハーサルのためのスタジオや、飲食店、さらにはギフトショップなどもあります。ギフトショップではポストカードやオペラハウスの模型などお土産にもぴったりな品が多く販売されていますので、ちょっとした旅の記念に購入するのに大変おすすめです。残念ながらオペラやコンサートは見る予定がないけれども…という方でも、劇場内部を見る事のできる日本語でのガイドツアーなどもあります。せっかくの世界遺産ですので、建物の歴史などを学びながら、美しい建物の内部を見学する事でその魅力をより身近に感じられる事ができるでしょう。