「イスタンブール歴史地域」 イスタンブール歴史地域には歴史を物語る建物が沢山!

トルコ最大の都市イスタンブールはかつてコンスタンチノプールと呼ばれた時代から現在まで、東洋と西洋の文化がまじりあう経済と文化の中心地です。このイスタンブールの旧市街地にある歴史的な建造物群が1985年に世界遺産に登録されました。ローマ帝国、ビザンチン帝国、オスマン帝国という三代続いた大帝国の首都として多くの素晴らしい建造物が残されているイスタンブールの街をご紹介したいと思います。

イスタンブールへのアクセス

ターキッシュエアラインズ(トルコ航空)が成田、関空からイスタンブールへの直行便を運航していましたが、2017年から関空便が運休中なので、実質成田便のみです。
イスタンブールには国際空港が二つあり、最大はアタチュルク国際空港で、格安航空会社はもう一つの空港、サビハ・ギョクチェン国際空港の離発着が増えています。

イスタンブール歴史地域の見どころは?

世界遺産の登録範囲は、大きく四つの地区に分かれています。
・遺跡公園地区(スルタンアハメット地区)
・スレイマニエ・モスクと付属保護地区
・ゼイレク・モスクと付属保護地区
・イスタンブール大城壁地区
中でも一番多くの歴史的建造物が集中しているのが遺跡公園地区です。これだけは見ておくべき、という場所をピックアップしてご紹介していきます。

アヤソフィア

6世紀に建てられたビザンチン建築の最高傑作と言われる建物で、もともとはキリスト教の大聖堂として使われていました。その後15世紀にオスマン帝国のメフメト二世が
コンスタンティノープルを征服し、都の名前はイスタンブールと改名されて、アヤソフィアはイスラム教のモスクとして使用されるようになったのです。その時に聖堂内を飾ってたモザイク壁画は漆喰で塗りつぶされ、モスクに必要な祈りを呼びかけるための塔(ミナレット)が付けられました。1923年にトルコ共和国が成立した際に、初代大統領ケマル・アタチュルクの命によって
この建物は無宗教の博物館にすると発表され、早速塗り固めていた漆喰が取り外されて、当時のモザイク壁画が姿をあらわしました。その為、外から見るとモスクにしか見えませんが、中に入るとモスクと大聖堂の装飾が混在する、珍しい建物になっています。

ブルーモスク

アヤソフィアと向かい合って建っているのが、イスタンブールで最も有名なモスクで、正式名称はスルタン・アハメット・ジャミィですが、内装に青い装飾タイルがふんだんに使われている事から、通称ブルーモスクと呼ばれています。建てられたのは1616年、アハメット1世の命によるもので、その特徴は世界中のモスクでも珍しい、6本のミナレット(お祈りを呼びかけるための塔)を持つ事です。
内部に入ると、壁、天井、柱を覆う青いイズニックタイルの美しさに目を奪われます。唐草模様やチューリップ、ユリなどの花模様が多く、タイルの数は何と2万枚以上。約260枚のステンドグラスの小窓から光が差し込んでとても美しいので、ぜひゆっくり見学しましょう。

トプカプ宮殿

メフメト2世の命によって15世紀半ばに建てられたトプカプ宮殿は、北は金角湾、南にマルマラ海、東にボスポラス海峡に囲まれた小高い丘の上にあります。
オスマン帝国の繁栄のシンボルとして、歴代のスルタン(君主)たちが暮らしていた建物です。といっても大きなお城が建っているのではなく、広大な敷地内に小さな建物と庭園がいくつも連なった造りになっています。
現在は博物館として公開されていて、数々の部屋を見学する事ができます。スルタンの住まい、謁見の間、ハーレム、台所、一番の名物は宝物殿でエメラルドの短剣や数十カラットと言われるダイヤモンドなどが必見です。敷地内にレストラン、オープンカフェがあるので、マルマラ海を見ながらの贅沢なお茶タイムがおススメです。

地下宮殿

東ローマ帝国時代の4世紀に、ユスティニアヌス皇帝の命によって造られた貯水槽で、78000リットルもの水を貯える事が出来る貯水池になっています。地下貯水池なのに、大理石の柱が336本も並び、さながら宮殿のようだったので、地下宮殿と呼ばれていたと言います。この貯水池から周辺の建物へ水を供給していて、オスマン帝国時代にもトプカプ宮殿まで水をひいていて、重要な水源だったといいます。
三年の修復期間を経て一般公開されるようになったのは1987年の事。多くの柱の下部が泥に埋まっていましたが、泥を掻き出すと一本の柱の下部から発見されたのが、メドゥーサの頭部です。見る人を石に変えてしまうという伝説を持つメドゥーサは上下逆さまな上に横向きになっていて、なぜこのような置き方をされているのかは謎のまま。薄暗い地下宮殿の中でちょっとぎょっとするような姿です。

イスタンブールのお土産品

イスタンブール歴史地域には、たくさんのお土産屋さんがあります。有名なグランドバザールには、トルコのお土産品が勢ぞろいしていて、宝飾店、トルコランプ、陶器類、銀製品、などのお店が多く、見ているだけでも楽しくなります。食料品やスパイスなどは、エジプシャンバザールがおススメです。ドライフルーツやトルコの伝統菓子、スパイス類などがずらり、量り売りなので少量でも買えるのが嬉しいバザールです。トルコ人が一日に何倍も飲む
甘いチャイ(紅茶)のセットや、顆粒になっているアップルティーなどもおススメです。