まるで映画のセットの中を歩いているような不思議な感覚になれる街、イタリアヴェネト州のヴェネツィアには見どころがいっぱいあります。町全体が世界遺産に指定されているだけあって、どこもかしこも魅力的。ヴェネツィア本島には車の乗り入れができないので、移動は徒歩か水上バスというのも味があっていいですよ。ではヴェネツィアの街について色々とご紹介していきましょう!
アクセス方法
ヴェネツィアにはマルコポーロ空港があり、日本からの直行便はないですが、ヨーロッパの主要都市を経由して行く事が出来ます。また列車も乗り入れているのでミラノやローマ、フィレンツェから列車で入るのもおススメです。イタリア本土最後の駅メストレを過ぎると、一本の橋を渡っていよいよヴェネツィア本島へ上陸です。ぐんぐん迫るヴェネツィア、両側にはアドリア海という素敵なアプローチを楽しめます。本島の駅はその名もサンタルチア駅!駅周辺にはホテルやペンションが並びます。
ヴェネツィアの見どころ
一番の観光ポイントは回廊のある建物に囲まれたサンマルコ広場です。この広場に街のシンボルとなるサンマルコ寺院とその鐘楼があり、ヴェネツィア共和国時代の総督邸兼政庁だったドゥカーレ宮殿や美術館、有名なカフェフローリアンなどがあります。観光シーズンにはかなりの行列ができるサンマルコ寺院とドゥカーレ宮殿ですが、ぜひ両方とも入場観光して下さい。一番のおススメはサンマルコ寺院の鐘楼で、高さは98メートルあります。鐘が並んでいる部分が展望所になっていてエレベーターで昇る事ができるんです。ヴェネツィア一の絶景ポイントで、360度のパノラマビュー、ヴェネツィアが潟の中に作られた人工島だというのが上から見ると本当によくわかります。サンマルコ広場を行き交う人々、サンマルコ寺院の外壁のモザイク、周辺の美しい島々など、いつまでも眺めていたい景色です。鐘楼なので12時と18時には鐘が鳴り響きます。頭上で鐘がなるという体験をしたい方はこの時間にトライしてみて下さい。
ヴェネツィアで泊まる
ヴェネツィア本島の手前の駅メストレ周辺には安宿や中級クラスのホテルが多く、格安ツアーなどでもよく利用されています。個人旅行の場合は本島のサンタルチア駅周辺にある安宿やペンショーネがおススメですが、もし予算に余裕があれば、やっぱりサンマルコ広場周辺のホテルが一番。値段は高くても運河が見えるホテルなら夜の雰囲気も抜群です。昼間は多くの観光客でにぎわうヴェネツィアも朝と夜は静かで特別な雰囲気があるので、静寂の街を散歩してみましょう。
ヴェネツィアのお土産
ずらりと並ぶお土産屋さん、サンマルコ広場には金銀細工の店が多く、広場からリアルト橋に続く細い道の両側には、ブランドショップやヴェネツィアンガラスのお店、有名なカーニバルのお面や人形のお店などが目立ちます。ヴェネツィアンガラスはもちろんヴェネツィアの特産品で、その工房は全てお隣のムラーノ島にあります。水上バスに乗ってムラーノ島に行くと工房見学ができて、作成過程を見せてくれますよ。基本的には高価な物ですが、ペンダントトップなどのアクセサリーや小さな置物などなら気軽に買えるお値段です。カーニバル用品のお店には手の込んだ仮面がいっぱい。仮面として使う場面はないにしても、お部屋のインテリアに面白いですね。
ヴェネツィアで食べる
ヴェネツィアと言えばやはりシーフードが有名です。中でもイカ墨のパスタやカニのサラダ、イカや海老のフリッターが有名です。世界に名だたる観光地なので、ツーリストメニューを売りにして呼び込みをしているような店もありますが、出来ればそういうお店は避けた方が賢明です。おすすめはメイン通りにはあまりないけど、裏通りには結構ある、というバカーロ。ワインをメインにした居酒屋さんですが、ワインについてくるおつまみ的なお料理が美味しいお店には地元の人が集っているのですぐにわかります。さっと茹でただけのシャコやタコなど、アドリア海でとれた新鮮な魚介類は絶品です。サンマルコ広場にある、世界最古のカフェと言われるカフェ・フローリアンで音楽を聴きながらのコーヒータイムを楽しむのもいいですね、演奏がある時は注文以外にミュージックチャージがかかります。飲み物も軽食も結構な値段がしますが、ヴェネツィアの一等地で音楽付きでお茶をする、という贅沢を自分へのご褒美にしてあげましょう。
ヴェネツィアの醍醐味は運河にかかるいくつもの橋を渡りながらの街歩きです。適当に歩いていても、建物の壁に「リアルト橋」や「サンマルコ広場」という案内が書いてあるので、迷う事はありません。島から出てしまう事もないので、あえて知らない通り、小さな通りを歩いて迷子になってみると、素敵なお店や景色に出逢える可能性大です。広場には観光客が溢れていても、ちょっと外れると洗濯物が干してあったり、子供が家の前で遊んでいたりと人々の普通の暮らしが垣間見れて、ああ映画のセットじゃないんだ、と思わせてくれます。