マチュピチュの歴史保護区は遺跡とその周辺を含む自然などを含む複合遺産になっています。マチュピチュは天空の城ラピュタのモデルになったのではないかといわれ、ほぼ手付かずの状態でアンデスの高地に残された遺跡でもあります。山の頂上付近にあり、侵略などによって文化などの情報が失われたたことから、今なお謎の残る遺跡でもあるのです。
◆略奪の手を逃れた神秘の遺跡
マチュピチュは南米ペルーのクスコ県にあるマチュピチュ遺跡と、その周辺の自然を保護する複数の面を持つ遺産になっています。マチュピチュは標高2400メートルを越える高地があり、植民地化時代の略奪を逃れた貴重な遺跡にもなっています。多くの遺跡は荒らされた後に保護される形になっていて、手付かずの遺跡は珍しかったのです。
保存状態が良好なのも特徴の一つです。特殊な石積みの技術などが使われており、当時においても非常に高度な技術が使われていると推察されています。現在では宗教に関する儀式などを行っていたのではと推察されていて、今なお様々な調査が続けられています。
遺跡周辺も手付かずの自然が残っていて、様々な貴重な生物が残っていることから自然公園としても保護されています。見るべきところが多く、行くには遠いのがマチュピチュでもあるのです。
◆全面立ち入りに禁止になったこともある
マチュピチュは高山に存在し、見に行くにも大変な苦労を伴う場所にあります。当然安全の確保も大変なため、ペルー政府もかなり気を使っています。長雨や豪雨による土砂崩れへの警戒などから遺跡のへの立ち入りが全面的に禁止になった時期もあります。現在は立ち入り禁止区域を除いて立ち入りが可能ですが、立ち入り自体が制限される可能性があることに注意が必要です。
また、遺跡を保護するため、食べ物の持込は禁止されています。飲み物もペットボトルではなく水筒を使った方が良く、違反がある場合は問題になってしまうこともあります。遺跡自体を傷つけないためにカメラの三脚も使用が禁止されています。情報は常に更新されているため、さらに厳しくなる恐れもあります。
持ち込める荷物量などにも制限があるため、事前にチェックするのが基本になっています。
◆雄大な自然をどう楽しむかもポイントに
マチュピチュの見所は、遺跡だけでなく周囲を含めた景観にあります。トレッキングコースもあるため景観を楽しみながら様々な山野を渡り、レジャーとして楽しむ人も珍しく無いのです。自然保護区だけあって貴重な動植物も多く、動植物が好きな人にも人気になっています。
近くの村までは観光列車で向かうこともできますが、どのように向かうか選択肢があるのもポイントになっています。ただし、トレッキングには当然知識と準備が必要な場合が出てきます。初心者向けのコースもありますが、玄人向けのコースでは下準備が無ければ危険なケースも出てくるからです。
観光ツアーではマチュピチュ遺跡中心で、周辺の遊覧は少なめなことも珍しくないため、自分が見たいものややりたいことにあわせてツアーを選ぶ事も大切です。
◆マチュピチュ周辺は観光開発が進んでいる
マチュピチュ遺跡はしっかりと保護されていますが、観光資源として生かすために周辺は観光開発が進んでいます。ホテルなども充実しているため観光ツアーで行くのはそれほどハードルが高くないのが特徴です。ハードルになりやすいのは旅費です。マチュピチュに行く観光ツアー自体が少なく、数十万円単位ツアーが珍しくないからです。
飛行機の燃料代や乗り換えに必要な回数などを考えると、ある程度高くなるのはやむを得ない状態です。
日本からペルーへの直行便は無いため、アメリカ国内で乗り換えるのが一般的です。飛行時間は24時間に及ぶことも有り、ある程度体力が必要になるのもポイントになっています。
最寄のクスコ空港からはバスで2時間、観光列車で1時間半ほどでマチュピチュ遺跡近くの街、マチュピチュに行くことができます。空港の乗継などが出来れば、一人で行くハードルもそれほど高くないのもポイントです。また、マチュピチュには入場時間に制限がある点に理解が必要です。これは山の中にある遺跡であり、夜に出回ると危険だからです。
野生生物が出る可能性があるだけでなく、足を踏み外したり、場合によっては遺跡嵐を疑われる可能性もあります。
◆まとめ
マチュピチュは謎の多い遺跡であり、2000m超の高所にあることから天空の城ラピュタのモデルになったのではといわれた事もあります。保存状態が非常に良い貴重な遺跡であり、様々な神秘を感じさせてくれます。観光地開発は進んでいるものの、遺跡内への立ち入りには制限があり、もっていけないものもあることに理解が必要です。
遺跡を維持保護するための工夫が行われていて、観光客にもマナーが問われるのです。事前情報がないとマナー違反となってしまうこともあり、注意が必要な場所なのです。