1978年に世界遺産(自然遺産)に登録されたガラパゴス諸島をご存知でしょうか?
名前はよく聞くけれども実際、詳しいことが分かっていない方も多いと思いますが、今回はそんな世界遺産ガラパゴス諸島についてご紹介していきます。
ガラパゴス諸島はどんな所?
ガラパゴス諸島はエクアドル領であり、場所は本土から西へ約900キロメートル離れた場所にあります。
大小、合わせて123もの島に名前が付けられており、ガラパゴス諸島最北端にあるダーウィン島と最南端のエスパニョラ島は220キロメートル離れています。
この島々は火山によって形成されたと言われており、今現在でもガラパゴス諸島では火山活動が続いています。
このガラパゴス諸島という名前は「ゾウガメの島」という意味になるのですがその名の通り、ゾウガメが多く生息していることで有名になっています。
しかしこのガラパゴス諸島は実は「コロン諸島」という名前が正式名称となっていて南米大陸を発見した「コロンブス」が由来となっているのです。
現在のガラパゴス諸島
現在、ガラパゴス諸島で多数存在する島々にて人が住んでいる島はなんと4つしかありません。
そしてその内、2つの島に空港が存在しています。
有人の島にはリゾートホテルや近代的な街並みがあり、約30000人が生活していて主な言語はスペイン語、お金は米ドルが使用されています。
日本からの直行便は無く、35時間以上かかる長旅になるそうです。
日本との時差は14時間でほぼ半日違ってきます。
ガラパゴス諸島の歴史
ガラパゴス諸島の歴史は長く、発見されたのは1535年頃とされています。
司教フレイ・トマス・デ・ベルランガというスペイン人が伝道師としてインカ帝国内に向かっていた所、偶然発見された。その頃は無人島だったのですがたまにインカ人が訪れていたとされており、その証拠に土器なども発掘されています。
その後は海賊がスペイン船を狙うための隠れ家として利用され海賊によって地図が作られたり、島に命名したり、食料であるヤギを放し、更に大航海時代には捕鯨船によってヤギの繁殖やゾウガメの捕食が起こってしまいます。
そして1832年にエクアドルが領有宣言すると続々と入植されていきました。
その後、道路や航空路が建設されていき観光地として欧米を中心に客が訪れるのですがそれと同時に環境破壊も深刻化してしまったのです。
今現在では世界遺産に登録され、ダーウィン研究所や国立公園管理事務所が設置された事によって厳重な自然保護対策をとっていますが、未だにヤギの入植や近年のエルニーニョ現象が問題になっています。
ガラパゴス諸島でしか見られない動物たち
そんな歴史をもったガラパゴス諸島ですがその魅力は何といってもガラパゴス固有の生物たちの存在です。
あのチャールズ・ダーウィンが愛したガラパゴス諸島の生物ですがダーウィンはそこに約5週間滞在し、4つの島に上陸したことが「ビーグル号航海記」に記されています。
そんなガラパゴス諸島に生息する生物たちをご紹介します。
・ガラパゴスゾウガメ
ガラパゴス諸島の代名詞ともいえるこのゾウガメは体調最大で130センチ、体重は300キロにまでなるリクガメの最大種であります。
なんとこのゾウガメはそれぞれの島で亜種が存在しているのが判明しており、低い場所にある植物を主な餌としているのですが、その植物が多い場所には甲羅がドーム型になっているゾウガメが、少ない場所にはサボテンまたは低い木を食べるために甲羅が鞍型のゾウガメが生息しているなど、その土地土地によって異なるゾウガメが発見されています。
・ガラパゴスリクイグアナ
ゾウガメと同様にサボテンの茎や実を主食としているイグアナです。
環境破壊や外来種のせいで数が激減しており、島によっては絶滅しています。
・ガラパゴスイグアナ
先ほどのガラパゴスリクイグアナとは違い、こちらは海に生息しているイグアナです。
主食は海に潜って岩に付着している海苔を食べます。海に生息しているおかげで海流に流されないように頑丈な手足とごつくて強そうな爪を持ち合わせています。
最近では気候の変動によって海水の温度が変化してしまい海草が減ってしまったので新たな食糧を求めてオスのガラパゴスイグアナが陸に出没し、ガラパゴスリクイグアナのメスと交配して新たなイグアナが誕生しているのですが繁殖能力がないので子孫を増やすことができないようです。
・ガラパゴスグンカンドリ
一見、普通の鳥なのですが繁殖期に入る2月から7月頃になるとオスが赤い喉を風船のように膨らませて求愛する姿を見ることができます。
この赤い部分はすぐ膨らませる事が出来そうに見えますが実は10分ほどかかってしまうそうです。
動物にしては珍しく一夫一妻制で繁殖するのですが卵も1回で1個、雄雌が共同して卵から雛をかえして育てるという珍しい鳥であります。
アメリカにも同じような鳥が生息しているのですがこのガラパゴスグンカンドリとは遺伝子的には全くの別物なのだそうです。
貴重な体験をしてみませんか?
このようにガラパゴス諸島には豊かな自然と非日常感が溢れるリゾート地が存在しているのでここでしか会うことのできない貴重な生物、ガラパゴス諸島の現状を実際に見てみてください。
地球の裏側まで行く価値がきっとそこにはあるはずです。