「カナディアン・ロッキー山脈自然公園群」 山々が作り出した絶景の世界遺産

カナディアン・ロッキー山脈自然公園群はカナダの西のほうにある4つの国立公園と3つの州立公園で成り立つ世界遺産です。
その美しい景観は息をのむほどで、その場所ならではの楽しみ方も沢山あるので一度は訪れてみてほしい場所の一つです。

山々が作り出した世界遺産カナディアン・ロッキー山脈自然公園群

カナディアン・ロッキー山脈自然公園群は当初、「バージェス頁岩」というブリティッシュコロンビア州バージェス山付近のみが1980年に世界遺産となっていたのですが、後の1984年に現在のような形として改めてユネスコ世界遺産に登録されました。
合計7つの公園が世界遺産の範囲となっており、その総面積は23400平方キロメートルにも及びます。
その名の通り、カナダ側のロッキー山脈2200キロメートルの連峰を中心に周辺の自然環境も含めた世界遺産となってます。
ロッキー山脈は約6000年前の造山活動によって形成された山脈なのですが約100万年前にはこの山脈は氷河に覆われ、それが溶けた際に現在のような美しい川や湖、滝となってカナディアン・ロッキー山脈自然公園群を作り上げたのです。

日本からカナディアン・ロッキー山脈自然公園群は行くには?

日本からカナディアン・ロッキー山脈自然公園群へ行くにはカルガリー国際空港へ行きます。
成田からのみエアカナダが唯一、直行便を運航しているのでそれに搭乗して約10時間ほどでカルガリー国際空港に到着します。
そこからバスやエアポーターなどを利用して2時間ほどで目的地に到着することが可能です。また、日本の旅行会社各社が日本語送迎サービスをしているので不安な方はそこをチェックしてみるのもいいです。
この他にもカナダ国内、アメリカからも行くことが可能で飛行機や長距離バス、そして大人気の鉄道などもあるので更に旅行気分を味わいたい方にオススメです。

大自然だけではない!化石の宝庫!

カナディアン・ロッキー山脈自然公園群には壮大な自然だけではなく化石の宝庫としても知られています
バージェス頁岩では5億年前は海底だったため、三葉虫など様々な生物の化石が発見され、更に岩の中には現在、絶滅している奇妙な生物ハルキゲニアやオパビニア、アノマロカリスなどの貴重な化石が10万個も発掘された事で、現在も古生物学者が発掘調査を続けられています。

カナディアン・ロッキー山脈自然公園群の魅力!

一度だけでは周りつくせないほどの広大な自然があるカナディアン・ロッキー山脈自然公園群ですが各公園には様々な見所が多数存在します。

・国立公園
バンフ国立公園
カナダのアルバータ州の西の方、カナディアン・ロッキーから見ると南東部に位置し、バンフの町も含まれています。
カナディアン・ロッキー山脈自然公園群の表玄関とも言われ、年間400万人もの観光客が訪れています。
この国立公園での一番の人気がペイトー湖やルイーズ湖、ミネワンカ湖といった所謂、氷河湖です。
ルイーズ湖は特に別名「カナディアン・ロッキーの宝石」とも呼ばれるほど美しいターコイズブルーをしており一年中、観光客で賑わっています。

ジャスパー国立公園
この公園は7つの自然公園の中でも最も広く世界遺産の登録範囲の約半分はこの公園が占めており、日本で例えると東京都の約5倍もある面積があります。
カナディアン・ロッキーの最も北に位置しており、70%は未だ人類未踏の地となっています。
3つの植生帯から成り立ち、標高に応じて針葉樹が多い亜高山帯、山地帯、低木類が中心の高山帯に分かれそれぞれの環境に応じたオオカミやグリズリーハイイログマ、ビッグホーン・ シープなどが生息しています。

クートニー国立公園
カナディアン・ロッキーの最も南にあるこの公園は他の国立公園とは異なり鉄道が無く、移動手段は車のみなので他の公園よりも落ち着いた雰囲気で過ごすことができます。
この公園の見所は氷河の融解水が作り出した氷河湖や氷の谷が点在しているので、迫力のある水の造形が楽しめます。
またラジウム温泉があるので温泉プールも楽しむこともできます。

ヨーホー国立公園
バンフ国立公園から西に進むと現れるのがこのヨーホー国立公園です。
静まり返った不思議で神秘的な雰囲気を醸し出すエメラルド湖やオハラ湖はルイーズ湖とはまた違った美しさを魅せてくれます。
この場所の山々からは多数の良好な化石が発見されているので古生物学者にとっても重要な場所となっています。

・ブリティッシュコロンビア州立公園
ハンバー州立公園
フォートレス湖が中心となっている州立公園で、高山植物がたくさん生息しています。
また、釣りが好きな人はキレイな川が流れているのでたまらないスポットとなっているようです。
山にはアメリカグマやグリズリーなども生息している事でも有名です。

マウント・アシニボイン州立公園
バンフとクートネー国立公園の間にあるのがこの州立公園です。
この公園の見所はカナディアン・ロッキーの中で最も美しいと言われているアシニボイン山がそびえ立ち、氷河湖もあります。
そしてこの公園の最大の特徴が車道が一本も無いことです。
そのおかげか、人間の手が触れていない自然の景観を存分に満喫することが可能です。

マウント・ロブソン州立公園
ジャスパー国立公園の西にあるのがこの州立公園です。
この公園にはカナディアン・ロッキー最高峰の山「ロブソン山」があるのですがこの山は数多くの山々があるカナディアン・ロッキーの中でも難所で、1913年まで登頂に成功した人がいなかったため「カナディアン・ロッキーの巨人」とも呼ばれています。
この山は一年中、山頂が雲の中に隠れているため神秘の山とも呼ばれている不思議な場所でもあります。

全てを忘れて非日常感を味わえる世界へ!

カナディアン・ロッキー山脈自然公園群は氷河が作り出した美しい景観を存分に楽しむことができる素晴らしい世界遺産です。
眼前に広がる美しい景色を、非日常感を味わうことができるこの自然公園群を満喫しに行ってみてはいかがでしょうか!?